−fraise−

fraiseはフランス語で「いちご」。いちごケーキのような甘酸っぱい恋愛話で至福のひとときを。

入院中の心の支え

   

学生の頃の恋愛というと、みなさんはどのような恋を思い浮かべますか?
普通は、学校での恋や、バイト先での恋を思い浮かべるのではないでしょうか。

でも、私が経験した恋は、入院した病院で出会った男の子との恋でした。

 

幼い頃から体の弱かった私は、中学に上がってから、環境が急激に変わったことや、長時間の通学、部活でのハードワークなどが重なったことで、体調を崩し、学校へいくことが難しくなってしまいました。

遅刻や早退を繰り返し、保健室で過ごすことも多くなりました。そんな状態が半年以上も続いたため、将来のことも考えて、一度しっかりと治療を行うために入院をするという判断が下されました。

 

中1が終わる1週間前から、私は入院をすることにしました。

入院先の病院はちょっと変わっていて、私のように体の弱い子どもはもちろん、不登校や肥満などで普通の学校生活を送ることが難しい子ども達も集まる病院でした。

 

そこで出会ったのが、ひとつ年下の男の子でした。
彼は私よりも1年早く入院していたようで、色々と私に病院のルールや人間関係などを教えてくれる役目をかって出てくれました。

控えめだけどすごく優しい彼に惹かれるまでに、そう時間はかかりませんでした。

 

お互い、色々とあってこの病院にたどり着いたので、お互いの心を理解し、癒し合う関係へと変化をしていきました。

まだ中学生でしたし、入院中ということもあり、お互いの気持ちを言葉にしたり、付き合ったりということはありませんでしたが、二人とも大切な存在として認識していたと思います。

 

でも、私が入院して5ヶ月ほどが経ったとき、急に彼の退院が決まりました。ご家庭の事情もあったようで、子どもの私たちがどうこう言える問題ではありませんでした。

 

いつかはこんな風に別れる日が来ることは二人とも分かっていましたので、寂しい気持ちを抱えつつも、文句をいうことはありません。

それでも、実際お別れの日になると、私は寂しくて悲しくて、涙が止まりませんでした。

 

でも、彼の前では笑顔でいようと決めていたので、彼を見送るまでに、これでもかというくらいに泣いて、見送りの時は明るく見送りました。

 

結局それ以降は彼と連絡をとることもありませんでした。
携帯電話もなく、引っ越し後の電話番号もわからなかったので、それっきりです。

お互い気持ちを伝えることはなかったものの、そこには確かに暖かい気持ちがありました。

 

今、あの頃のことを思い返しても、胸がキュンとして、彼が元気で幸せにしてほしいという思いになります。

これが私の人生最大の甘酸っぱい恋愛です。

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